訪問日:2018/4/15
榛名山東麓、水沢山の裾野を開き、世界的規模の巨大な寺院が群馬の地に建立された。
寺院の名は「臨済宗佛光山法水寺(りんざいしゅう ぶっこうざん ほうすいじ)」と言う。
佛光山は台湾高雄を本山とし台湾仏教の五座山の一つに数えられ、信者の数は世界に300万人と信仰に篤い。
日本でも東京・大阪・名古屋・山梨・福岡に拠点を持ち、その中でも群馬の法水寺は日本の本山として建立された。
つまりれっきとした宗教施設であり、更に「どんな宗派の人でも参拝自由」というのだから嬉しい限りだ。
2014年に工事が着工され、2018年4月21日にめでたく落成を迎える。
私が訪れたのは落成式直前の2018年4月15日、完成前から見学は行えると言うので一足先に参拝に訪れた。
ちょうど渋川総合公園の県道を挟んで向かい側に建設された法水寺の駐車場に入るとまず目に入るのが、直径2m・高さ5mはあろうかという巨大な鍾乳石、
これが広場に十数個立てられていた。
日本国内じゃ自然保護の観点から絶対に手に入らない代物、あとに聞くところよると、中国で道路工事の際に産出された鍾乳石を信者が一括して買い取って佛光山に寄贈したという。
無造作に置いているが凄まじく貴重なもので、価値を想定するに全部合わせて云億は下らないだろう。
日本の侘び寂びの寺院とは全く正反対、このスケールの大きさは群馬に居ながら異国感を感じた。
そして入口のピンクの仏像の存在感に再度異国を感じる。
テカテカした彩度の高い肌艶はアジアの仏教でよく見るものだ。
凄いぞここは。
長く続く一筋の階段を登っていく。
階段の横幅は広く、やはりスケールの大きさに圧倒された。
また境内には小僧の石像が無数に点在し、それぞれ個性的な表情や仕草を楽しめる。
階段を上り終え振り返ると息を飲む絶景だった。
一面に開けた展望は赤城山、子持山、そして渋川の市街地を見渡し、標高700mの高地の風は最高に気持ち良い。
山門をくぐって正面に本堂、右手に祇園樓、左手に靈山樓となる。
巨大な山門の柱、水沢山を背にした巨大な仏殿に感動しているとボランティアの信者さんが声を掛けて下さった。
社殿の案内をしてくれるというので是非是非とお願いした。
まずは外から本堂を拝む。
正面の横長の石の彫刻が据えられ、お釈迦様の説法を聞く菩薩や天人の様子が描かれている。
そして大雄宝殿には釈迦牟尼仏が鎮座し、外からでもお釈迦様のお姿が見えるよう設計されている。
不思議な事に外から見るとお釈迦様が大きく見え、実際は純白なのに金色に見える。
詳しくは敢えて書かないので実際に現地で体験してください。
私は佛光山法水寺を、大変有難いものと感じた。
お堂に入るとまず参拝者に烏龍茶を振る舞ってくれる。これがとても美味しい。
そして祇園樓の写経堂と禅堂を案内して頂くが、写経も座禅も誰でも自由にすることができ(座禅は要予約)、お寺は一切の金銭を要求する事はない。
これは誰でも気軽に隔たりなく参拝できるようにという寺院の配慮であり、我々にも懇切丁寧に案内してくれた。
運営費は信者からの寄付で成り立ち、信仰の篤さ、徳の高さが窺える。
いよいよ本堂、大雄宝殿へ。
御本尊の釈迦牟尼仏は一石の白玉を彫って作られた純白の仏像。
高さは4.8mあり、日本の基準だとギリギリ「大仏」の大きさに分類されるとの事。
左右の壁面には2万尊の仏陀が彫りこまれLEDで点灯する。
日本の仏殿とはまた違った厳かな空間に神秘を思う。
左手をキツネみたいな形にしてLED蝋燭を持って、お祈りをする。
本堂の次は靈山樓の慈悲宝殿に案内して下さった。
ここには陶製の精巧な千手観音が鎮座する。
ちょうど僧侶の方がお勤めでお経を唱えており、神聖な空間に流れる中国語のお経はそよ風のように心地良く、目を瞑ってしばらくその唄を聞いていた(CDを欲しいと思った)。
また、歴史館や展示室も備えており、これも誰でも自由に見学できるようだ。
どれも初めて見るものだらけの大興奮の見学だった。
群馬にこのような素晴らしい施設が出来た事をとても嬉しく思う。
伊香保温泉から車で5分という立地条件も含めて今後たくさんの人が訪れるようになるだろう。
次回は座禅と写経をしに来よう。
帰り道、あまりの絶景に感動して山門で記念撮影。
ちなみにこの日は
深沢さん、
はぎもんさん、
か~み~さんとご一緒しました。
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