訪問日:2014/3/15
群馬県館林市。
肥えた土地と長い日照時間、利根川と渡良瀬川に挟まれた水利に恵まれ、この地では古くから小麦の生産が盛んであった。
小麦の生産と豊富な水が相なり、館林ではうどん作りが発達し江戸時代には幕府への献上品として館林うどんの乾麺が送られている。
「水沢うどん」「桐生うどん」と並び「館林うどん」として全国に名を馳せている。
そんな館林うどんの中でも割と有名な「一升や」訪れた。
地元民には有名らしいが、渋川在住の私は今まで聞いたことも無かった。
知り合いのブロガーさんに教えて貰って初入店を果たす。
ここが一升や。
外に看板や旗が一切無く、見た目も普通の民家、事前情報が無いとまさかお店だとは思うまい。
私が訪れた時、カーナビの指示する場所に到着したのは良いが店が見当たらず、取り敢えず駐車した空き地が実は一升やの駐車場だった。
入店する時、まず入口に並べられた人形に圧倒される。
おもちゃの小宇宙やーーー!!
人類と死闘を繰り広げたゴジラたちも、今では平和に井戸端会議。
「向こうに新しいお店出来たから行ってみようぜー」
と、聞こえてくる気もしなくはない。
雑然と並べられているが、一つ一つに物語があるのだろう。
左の青と黄色のロボたちは岩陰に隠れて一体何をしているんだか。
こちらの方々は乗り物に乗って外界を目指す。
ポケモンも怪獣も関係ない。
種類は違えど同じ目標に向かって進む。
「国籍や肌の色など関係ない」と、製作者はそんなメッセージを込めた、訳では無いな。
発泡スチロールで作られた池に亀や蛸。
陰鬱ゾーンだなここは。
戦士やロボが表で活躍する一方で、片隅の汚い水に沈む日陰者たち。
製作者はここに社会の縮図を表した、訳では無いな。
いつから吊るしているのか分からないテルテル坊主。
365日24時間、常にお天気を要求される過酷な仕事。
休む間も無く働く日本人を皮肉った、訳では無いな。
見よ、この躍動感。
ワクワクしてくるだろ?
いつまでも外にいても仕方がないので入店する。
ごっちゃり!!
Bスポ特有のお手製の格言と、ジャンルを問わない人形やぬいぐるみが壁一面に飾られている。
統一感が無さ過ぎて何と表現したらいいのだろうか・・。
「ジャビット君」と「ピーポ君」と「獅子舞」が同一に扱われてる時点でよく分からない。
いや、前者の2人は良いだろう、しかし獅子舞は明らかにジャンル違うだろ。
おじゃる丸が逆さに吊るされた意図とは。
ゴミとして捨てる前に
ガラクタたって見直してみて
う~ん
思い出博物館
てか!!
展示物を「ゴミ」や「ガラクタ」と言い切る潔さ。
う~ん
ゴミも積もれば宝になる
てか!!(別に上手くない)
Bスポには格言が多い。
文章を書くのが好きなんだろうか。
手書きってのが味が出ていいなぁ。
「毎度ありがとうございます」
そこは手で書かんのかい。
あいうえお作文を発見。
お題は「たてばやし」
た・・・たまには
て・・・
ば・・・
や・・・
し・・・しみじみと
未完成にも程がある!!
諦めないで!!
あいうえお作文完全版を発見。
お題は同様に「たてばやし」
た・・・狸が
て・・・手招く
ば・・・万福
や・・・八百万の
し・・・幸せよ
ちゃんと出来てるじゃん!
「たまには」「しみじみと」は結局使わないのか。
と、席に着く前から写真が多いですが、それもその筈、この一升やは人気店なので待ち時間が長いのです。
13:30に到着し、ピークの時間を外したものの店内は満員、二組待ちで15分程待ってから席に着いた。
と、とんでもねぇ・・!
一升やの凄い所は、店先や入口だけでなく店内全域がおもちゃで支配されている。
常連客は慣れた様子で「そういうものだ」と気にせずうどんを食べている。
混沌!!
テレビの周りには大量の人形や格言。
皆はテレビを見ているのだろうか、人形を見ているのだろうか
格言も相変わらず所狭しと掲げられている。
さて、うどんを注文しよう。
ネットの情報を見ると「肉汁うどんとそばの合い盛り」とやらが裏メニューで存在するらしい。
しかし一見さんの私が裏メニューなんておこがましいので素直に「肉汁うどん」を注文した。
すると店員さんが、
「合い盛りにもできますけど、どうしますか?」
「あ、じゃあ合い盛りでお願いします。」
こうして私は裏メニューの注文に成功した。
合い盛りでも値段は一緒で得した気分。
周りを見ると、他のお客さんも全員合い盛りを食べていた。
もう標準メニューにしちゃえば良いのに。
しばらくすると、肉汁うどんとそばの合い盛り(850円)が到着した。
まあ簡単に言うと、
めちゃくちゃ美味い!
肉の旨味がたっぷり入ったコク深いつけ汁はモチモチの麺と凄く合う。
そして口当たりが柔らかくツルツルと口に入っていく。
合い盛りなのでうどんとそばが半々に入っており、交互に食べ進める事で飽きずにどんどん食べられる。
あと、大皿に乗った2枚のキュウリが何気に良い役割をしている。
麺に仄かなキュウリの香りが漂い、味の濃い肉汁ながらも爽やかな風味を感じる。
この量は普通盛りだが、普通のうどん屋の量の2倍は入ってる。
大皿の下にザルが敷かれてると思いきや、底まで麺がびっちり。
「大盛りにしなくて良かったぁ」と安堵しつつ美味しく頂く。
普通盛りでもかなりの大盛り。
大盛りを頼もうものなら相当な大食いでないと食べきれないだろう。
しかし一升やには大盛りをも凌駕するデカ盛りが存在する。
それが
「五合うどん(2400円)」
勿論私は頼んでないし、実物を見た事がないが、恐らくとんでもない量だろう。
しかし、五合うどんをも超える更なるデカ盛りが存在する。
それが
「一升うどん(4200円)」
一升は1.8リットル、どんな量になるか見当もつかないが一度拝んでみたいものだ。
お腹も膨れ、そろそろ店を出るとする。
あの量で850円は大満足だ。
忘れ物はないですか?
そうだね、忘れ物がないか確かめないとね。
うん、大丈夫だ、さて店を出よう。
忘れ物はアカンベェー
うんうん、忘れ物はアカンベェーだね。
カギ、ケイタイ、ぼうし、上着、サイフ、子供など もう一度確かめて。
子供は忘れないだろうに。
でも忘れ物をしないように念を入れてもう一度確かめてみよう。
はいはい、もう大丈夫ですよ。
忘れ物はないですよ。
何回言うんだ。
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