訪問日:2021/8/7
後閑駅からすぐ近く、非常に個性的なお店があると聞き訪れた。
「ドイツコーヒー 夢」
ここでは一風変わったドイツ料理と野戦料理を楽しめるカフェだ。
「営業中」も「OPEN」も書かれておらず営業しているのか分からない。
扉の「Traum」がドイツ語で営業中の意味かと思いきや、後で調べたら「夢」という意味のようだった。
ともあれ、恐る恐る扉を開けて店内に入る。
店内は小さく、カウンターは数席とテーブル席が2席ある。
常連らしきお客さんが一人居て、挨拶すると厨房の奥に居る店員さんを呼んでくれた。
ドイツコーヒー夢はドイツ料理と野戦料理を楽しめるお店だ。
特に気になるのが野戦料理だが、
こちらのサイトで説明されてた情報によると、創業者の先代のオーナーは戦時中に日本軍としてパプアニューギニアのラバウルで戦っていた経歴を持ち、戦場で食べた蛇や蛙や香辛料たっぷりの辛い料理をモチーフにしたものこそ名物の野戦料理だ。もちろん食べやすいように美味しくアレンジされてるので当然蛇や蛙は入っていない。
野戦らしく、テーブルの水はミリタリーな水筒で注ぐという変わったシステムだ。
尚、現在では先代オーナーの娘さんが跡を継いでいる。
一応メニュー的なものもあるのだが正直言って全く理解できない。
絵が得意な先代オーナーが書いた可愛らしいイラストだが、写真が無いばかりか料理の絵も無ければ値段も書いていない。
どんな食べ物かも分からず、結局店長さんとコミュニケーションを取りながらメニューを決めていくしかない。
メニューは
公式サイトを事前に見ておくと安心。味が想像できない料理が沢山あるが、取り敢えず初めてなので店長さんお勧めの「ヌーデル・バッケン(野戦料理)」と「ジャガイモのパンケーキ」を注文した。
料理を待つ間に辺りを眺める。
店内はドイツの可愛らしい小物で溢れている。
なぜドイツかと言うと、先代オーナーが大戦時の盟友であるドイツの事が好きだったからだそうだ。
このお店は非常に個性的で、通常の飲食店とはまるで違うことを認識して行かないと大変な目に合う。
特に料理は注文してから一から作り始めるので提供まで結構な時間を要し、決して時間つぶしや電車の待ち時間に一杯、なんて考えない方が良い。我々は料理2品とコーヒー2つで3時間ほど滞在することになる。
注文から30分程待ってお目当ての野戦料理が完成。
香辛料たっぷりのスープうどん、キャベツや玉ねぎが濃厚な黒いスープとともに煮込まれている。
そして剥き出しの鉄のフライパンのまま提供というワイルドな一品。
とても味の想像が付かないので楽しみだ。
因みに香辛料をたっぷり使った野戦料理はデフォルトでは激辛だが、店長さんから本当に激辛ですよと言われ、食べやすいピリ辛にして貰った。
まずはスープを・・。
・・・・超美味い!!!
食べたことの無い、非常に複雑な味だった。
酸味があってコクがあって、言い表せないけど滅茶苦茶美味い。
とにかくスープが美味すぎて、味わいながら一滴残らず飲み干してしまった。
後で店長さんにどういう味付けか聞くと、ベースはソースでその他は多種の香辛料をたくさん使っているとの事。
いや本当に感動するほど美味い・・。
野戦料理が提供されてから45分後、ジャガイモのパンケーキが完成した。
そして付け合わせにドイツのキャベツの漬物、ザワークラウトも。
今回はプレーンタイプのパンケーキだが、他にも色んな味付けのパンケーキがあるという。
これも美味い!!
相変わらず初めて食べる味で表現が難しいが、外側がカリッとしたポテト、中はふわっとしたポテト味のお好み焼きのような、とにかく美味しい。
香辛料で味付けがされているので何もつけずに無限に食べられる。
デザートの柚子味のアイス。
折角ドイツコーヒーのお店に来たのだからと、ドイツコーヒーとやらも注文してみる。
メニューを見ても何が何だか分からないが、
公式サイトを事前に見ておくと分かりやすいかも。まあ店長さんが親切に色々教えてくれるので大丈夫です。
私はヴインナー・メランジェを注文。
ウインナーコーヒーのようだが、コーヒーがかつて飲んだこと無いくらい濃厚だ。
ドイツ王室御用達の豆を使用しているらしい。
友人はアインシュペンナーを注文。
ワイングラスで飲むコーヒーは見慣れぬ光景、飲み方を教わって飲むがやはり濃厚だった。
私は日常的にコーヒーを飲む人間だが、これらのコーヒーは日常的に飲むには適さない。しかし経験として味わっておくと人生の深みが増す気がする。
その他のコーヒーの種類として、バナナのコーヒーとかチョコのコーヒーとかもあった。
かなり長居してしまったが、夢でのひと時はとても不思議で刺激的で有意義な時間だった。
面白い物や変わった食べ物が好きな人は是非ご賞味してほしい。たぶん予約していくと色々都合が良さそうです。
因みに、夢には駐車場は無いが、後閑駅前のコインパーキングは2時間まで無料、以降1時間毎に100円、24時間上限300円と言う激安価格なのでコインパに停めれば良いです。
おまけ
後日、野戦料理再現会を行った。
ウスターソースとコンソメをベースに、クミン、コリアンダー、ナツメグ、タイム、オレガノ、シナモン、ガラムマサラ、キャラウェイ、ガルダモン、鷹の爪、ローレルを混ぜて煮込んでみると割と近い味になった。
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