訪問日:2015/11/22
群馬で一番長い林道は「栗原川林道」で間違いない。
※栗原川林道は前回記事参照。
では群馬で二番目に長い林道はどこか、
これは恐らく、「秋鹿大影林道」「万沢林道」のコンボで間違いない。
ツーリングマップによると秋鹿大影林道は13kmダート、万沢林道は21kmダートの、それぞれ単独でも長い未舗装区間を有している。
そして二つの林道は地図の通り近接しており「秋鹿大影林道・万沢林道を繋げて合計34kmのダートを楽しんでやろう」というのがオフローダーにとって標準的な走行プランとなっている。
私も例に習い、この二つの林道を満喫すべくバイクに跨り走り出した。
尚、一般的には万沢林道から秋鹿大影林道に接続するのが多いようだが、私としては秋鹿大影林道から万沢林道へ接続した方が最適と思う(詳しくは後述)。
秋鹿大影林道の起点へやってきた。
みなかみ町の奥平温泉遊神館の裏の細い道を西へ入っていけば案内表示があるのでそれほど迷子にならずに入れるだろう。
起点から少し進めばすぐにダート。
さあ張り切って行きましょう!
秋鹿大影林道・万沢林道の全区間で一番の難所は、秋鹿大影林道に入ってすぐの荒れた区間だろう。
ここが登竜門となり通行出来ない車両はここで引き返せるので走行可否の目安となる。
これが林道走行の起点をこちら側にした方が良いという理由の一つと考える。
そしてここを抜ければ後はフラットな道が続き、楽園のような林道天国(地獄?)が待っている。
うっひょーい!
林道だーい!
トコトコと山の深くへ走っていく。
世俗を離れていくような清々しい気持ち。
木々の葉が落ちた晩秋の林道ツーリングは開放的な様相を見せてくれる。
どこまでも見渡せる見通しの良い山に吸い込まれるように、ふかふかの落葉の上を踏みしめ走っていると、まるで地から浮いて低空を飛んでいるような錯覚さえ覚える。
この場所は私の中で撮影ポイントになっており、別の日も同じ場所で撮影している。
晩秋の開放的な時期と、初夏の鬱蒼とした時期では、森の中を走り抜ける印象も大きく異なる。
季節を変えながら何度も訪れるのも一興である。
起点から6km程度の場所に東屋がある。
なんでもここからヒカリゴケの散策コースがあるようで、遊歩道を数百メートル奥に進んでみたがヒカリゴケはずっと先らしいので引き返してきた。
そして秋鹿大影林道の峠で到着!
「霧峠」と書かれ、他の林道と交差しているがゲートが閉まっているので寄り道は出来そうにない。
峠を越え、ここからは下り。
驚くことに、崖の向こうに道が見えた。
等高線上を縫うように崖にへばり付くような道が走り、改めて険しい林道だと実感した。
地形の凹みをかわす為大きく迂回しあの対岸の道を目指す。
地形の凹みを越えるとゴールは近い。
最後は急勾配ダウンヒルで一気に標高を下げる。
だんだんと下界が見えてきた。
そしてゴール!
秋鹿大影林道完走!!
13kmのダート走行に満足したし、さて帰るか。
いやいや、ここからが本番。
万沢林道の21km連続ダートの入口はすぐそこ。
行くっきゃない!
秋鹿大影林道を終え、国道353号を四万温泉方面へ北上する。
そんで「新湯大橋」の手前で左折すれば万沢林道だ。
尚、四万温泉の共同浴場に浸かったり温泉街でメシを食ってから万沢林道に入るのも魅力的だ。
さあ万沢林道!
張り切って行きましょう!
ダートに入るとしばらくは川沿いの道を走る事になる。
この沢は清流というに相応しく、走っていて気持ちが良いことなんの。
清流から離れ、クネクネと曲がりくねった道を走りながら標高を上げていく。
万沢林道は全体的にフラットでとてものんびり走れる。
トコトコトコトコ森に吸い込まれていく。
いやあああああああああああああああああああ!!
アスファルトオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
おいおい聞いてないぞ、何で舗装してやがるんだ。
ぎゃああああああああああああ
しかもガスってきたああああああああああ
ひどいよ、、、こんなのあんまりだよ、、、、
悔しさに歯を食いしばりながら舗装路を3km走ると再度ダート路が現われた。
まだ夢は終わらない!
俺たちの戦いはこれからだ!!
名も無き峠を越えると下り道となった。
霧も晴れた、山の深きを目指しアクセルを開ける。
標高をガンガン下げていく。
気が付けば林道ツーリングも終盤だ。
目下には調整池のようなものが見えてきた。
白砂取水口と書かれた施設は、下流ダムに水を送るものらしい。
って、おい、嘘だろ?
あのアスファルトのように見えるツルツルの道は幻覚か?
なんてことだ・・。
路面は綺麗に舗装され振動も無く快適に走れるなんて、なんてひどい事をしやがるんだ。
いや、ちょっと待てよ。
人が出入りがある取水口まで舗装されてるって事は、この先ずっと舗装路が続くんじゃないか?
半ば諦めモードで走っていると4kmで舗装が途切れた。
一度は諦めた林道、ここからはよく味わって走ろう。
しばらく走ると、大通り(ダート)に合流。
ここは採石場に続く道で、頻繁にダンプの往来があるので道は限りなくフラット。
しかも道幅が超絶広く、まるで北海道の広大で壮大な林道のように感じる。
この広い道はゴールまで続く、さあラストスパートだ。
そして、万沢林道の最大の見せ場を迎える。
ひたすら直線の驚異のロングストレート、その全長はなんと1km。
人はこう呼ぶ、
「万沢ストレート」
険しい山岳地帯を走る林道ばかりの群馬では非常に珍しい直線道路。
冒頭に書いた「秋鹿大影林道から万沢林道に接続する道順が良い」一番の理由はこれにある。
30kmを越える未舗装路を走り抜け、最後に味わうこの道は極上のご褒美。
途中で止まって写真を撮るなんて無粋なマネはしたくない。
1kmのロングストレート、一気に行くぜ!!
万沢ストレートを抜ければ国道405号に合流する。
合計30km越えの林道ツーリング、余すこと無く堪能した。
さあこれから〆の温泉だ。
応徳温泉に行こうか、京塚温泉に行こうか。
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